「クリエイティブカンファレンス2014」の感想

11月23日に開催された、CGWORLD主催のイベント「クリエイティブカンファレンス2014」に参加してきましたので、それについての雑感を書きます。以下、実際に参加したセッションの内容です。

一限目:「Zbrushによるキャラクターコンセプト」

内容はキャラクター(というか人型メカ)のコンセプトアートの制作過程の実演。プロがどのような考え方・作業手順を踏んでコンセプトを仕上げていくのかが分かりましたし、実際に作業している様子を生で見ることができたのは非常に刺激的でした。ちなみに私自身はZbrushを使ったことがなかったのですが、仕上げはPhotoshopだったので役に立つテクニック(レイヤー効果で3Dっぽい溝を掘るとか、そのほか味付けに使える小技)を勉強することができ満足です。

二限目:「現場で役立つプロダクションワークフロー モデリング編」

モデリングにおいて、どのような手順でコンセプトを具現化するか?ということについてのプレゼンと、モデリングのプロ3人によるフリートーク。まずプレゼンでは、2Dのコンセプトアートをどのようにして3Dに落とし込むかが分かりました。この辺のお話はアナログ造形にも役立つので、たまたまこのセッションを選んで良かったです。それからフリートークのほうはモデリング界の大物の方が登壇していたようですが、この業界のことをさっぱり知らない私には馬の耳に念仏というか…もったいなかったけど仕方ないです。

三限目:「ド根性映像制作脱出までの険しい道のり」

映像制作における研究開発についてのお話。正直、門外漢の私にはよくわからない内容でしたが、映像の分野ではマンパワーで何とかしている部分が意外と多いため、技術開発による自動化や使いやすいツールの開発が重要である、というような内容でした。ちなみに講師の方はユーモアたっぷりで、たまたまPCやマイクの調子が悪かったのですがそれをネタに会場をわかせていました。

四限目:「クリーチャー造形のための人体クロッキー」(※これが目当て)

人体解剖学の知識がクリーチャーデザインに役立つぞ!という講義。今回はこれを見るためにこのイベントに参加したようなものです。内容としてはまず、近年はクリーチャーデザインの需要が高まってきたが、まだまだ学問的に確立されていない分野であり、しかも裾野の広いジャンルであり教えづらい、という業界(と大学)の事情的なお話がありました(これは私も描き方講座をやっているのでよくわかります)。そこで講師の方が提示したメソッドは、ずばり「人間と他の生物の基本構造(ボディープラン)には共通点が多いんだから、まずは人体解剖学を基本にすれば説得力のあるデザインを考えられるぞ」というもの。で、そのためにクロッキーで人体の勉強をするのがいいよねというのが話の流れでした。

率直な感想としては、まず解剖学については骨格標本やモデルさんを使った説明があり、独学していた私としては色々と勉強になったのでその点は良かったかなと思います。しかし肝心のクロッキーの部分が時間切れでうやむやになってしまい、解剖学とボディブランの説明に終始していたのがもったいなかったです。セッション名を見て「描画手法としてのクロッキーがどういう風にクリーチャーデザインに絡んでくるのか」という話だと思っていただけにちょっとガッカリしました。まあいずれにせよ、リアルさ重視のクリーチャーデザインにおいては解剖学の知識は欠かせないということを再認識する機会になったと思います。

全体的な雑感など

  • 思っていたよりも参加者が多くてびっくりしました。また参加者層については、見た感じ参加者の三分の二は専門学校生、残りは業界の関係者という構成でした。
  • 業界標準の3DCGを扱うセッションが多かったのですが、アナログ造形やイラスト制作にも十分生かせる知識を得ることができたと思います。あとCG業界を肌で感じられるというのも私にとっては貴重な機会だったので、かなり新鮮な感じでした。趣味でやっている程度でも、こういうイベントに紛れ込んでみると面白いです。